自動公開知らなかったと否認する例もあるが…
2010年8月には愛知県警に逮捕された歯科医が、11年1月には千葉県警に逮捕された会社員がそれぞれ、「ダウンロード専用ソフトだと思った」などと容疑を否認するケースが出ている。
とはいえ、前出の男性を逮捕した鹿児島県警の少年課では、「ファイル共有ソフトはネットの知識が豊富な人がやっていますし、ダウンロードすれば公開状態になることを知っているはず」とみる。
コンピュータソフトウェア著作権協会の広報担当者も、こう言う。
「ソフトの種類によっては、すぐに公開されると盛んにPRされています。『知らなかった』という時代ではなく、ネットをしている人なら知っているものと考えています」
ネット上では、「知らないで使ってれば否認するわな」「ほかにやることあんだろ 警察」といった声から、「ダウンロード=アップのツールだろこういうのって」「言い訳なんかきくか」との指摘まで、様々な意見が出ている。
前出の著作権協会によると、最近は、摘発強化もあって、「ウィニー」「シェア」などの利用は減っているものの、初心者でも楽しめる「カボス」など各種ソフトが多く出回っている。著作権侵害のケースをみても、違法な利用を止める決定打はなく、警察の摘発や啓発活動など様々な方策で減らしていくしかないという。