映画化もされた大ヒットアニメ「けいおん!」の実写化が決まった、と噂が飛び交っている。
大人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」も実写化されるとの報道があったが、ネットでは、イメージが壊れてしまうとして「実写化はやめてくれ!」といった反対意見が目立っている。なんでマンガやアニメの実写化は嫌がられてしまうのか。
「けいおん!」のキャストはSKE48メンバーを抜擢?
「けいおん!」が実写化されるとの証言がネットの掲示板に出たのが2012年2月1日。その情報が加速度的にネット上に広がっていった。「けいおん!」関連の仕事に関わっているという人物が、実写化計画が進行中でキャスティングはアイドルグループ「AKB48」の誰かにする方向で進んでいたが、今日の会議で「SKE48」の方向に変わったとし、
「このままいけば実写版けいおん!のキャストはSKE48になると思う 」
と書き込んだ。
この書き込みを信じる人が増えているのは、先ごろ出た新曲「GIVE ME FIVE!」のプロモーションビデオが、「AKB48」メンバーがギターやドラムを叩くバンドのスタイルだったこと。ネットでは「絶対けいおん!を意識している」と話題になった。
TBSで放送されたアニメ「けいおん!」はマンガが原作で、女子高の軽音楽部員5人を中心としたほのぼのアニメとして人気が爆発。アニメで流れる5人が演奏し歌ったCDやアルバムは次々とオリコンチャート1位に輝いた。11年12月に公開された劇場映画も大ヒットしていて、キャラクターの関連グッズもバカ売れするなど様々な社会現象を起こした。
実は、これだけヒットしているわけだから実写化もありえる、と2年ほど前から囁かれていた。
しかし、この情報にファンたちはネットで厳しい反応を示した。「SKE48」メンバーの演技を見てみたい、というのは少数で、
「うわぁぁぁ実写化はやめてくれよ~」
「いやだ...実写自体が...」
「二次元だから金になるんだよ。実写化してもけいおん厨を怒らせるだけ」
などと否定的な意見が多く掲示板やブログに書き込まれている。
キャラのイメージに合わないキャストはがっかり
最近では集英社「少年ジャンプ」「ウルトラジャンプ」などで連載中の人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」が年内にもジャニーズの松本潤さん主演で実写化されると一部メディアが伝えたが、「なぜ人の夢を踏みにじろうとするのか」などと多くの批判が出ることになった。どうやらマンガやアニメの実写化を快く思わないファンが多いようなのだ。
「ORICON STYLE」が11年11月に発表した10代~40代の男女を対象の調査によれば、マンガなどの相次ぐ実写化に6割以上が「まったく嬉しくない」「あまり嬉しくない」と回答している。20代は73.1%が嬉しくないと答えている。理由はキャストがイメージに合わないとがっかりする、ストーリーに手が加えられ原作と違うものになってしまう、という意見が多かった。
マンガ原作ではハリウッドで映画化された「ドラゴンボール」や、国内では「こち亀」「デビルマン」など大バッシングの対象になる作品もあった。一方でTBSドラマ「仁」や、日本テレビ「ごくせん」といった大ヒット作品もあるわけだが、実写化の出来、不出来で熱烈なファンは大ショックを受けてしまう不安が付きまとうため、大きな壁が立ちはだかっているようだ。
もちろんこうしたことは、「けいおん!」や「ジョジョ」が実写化されることが決まってからの心配なわけだが、TBSと集英社に実写化されるのかどうかを聞いてみたところ、両社の広報は
「当社が発表したものではないし、実写化されると言う話は聞いていません」
ということだった。