東大秋入学、財界にも根回し 日商、経団連も早々に賛成表明

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新卒採用は年2回になり混乱か

   これらの経緯から、経団連の米倉弘昌会長は25日の会見で「留学やボランティアなど様々な経験を積んだ優れた人材の確保とグローバル人材の育成につながる試みとして、経済界としても賛成したい」と、早くも歓迎の意向を表明した。東大の秋入学検討は同日開かれた政府の国家戦略会議でも話題となり、野田佳彦首相が「グローバル人材育成の観点から評価できる」と発言。米倉会長も同調したという。

   現実に東大をはじめする難関校が秋入学、秋卒業となった場合、新卒採用は従来通りの春採用と秋採用の2回となる可能性がある。岡村会頭は新卒採用に与える影響については「大企業も中小企業も通年採用がほとんど常識化しており、混乱が起きることはないと思う」と述べたが、春秋の年2回の採用となれば中小企業などの負担が重くなるのは避けられない。

   経団連によると、通年採用を実施しているのはソニー、日立製作所など大企業の26.5%にすぎない。秋入学で東大などの国際化が進めば、大企業は優秀な人材を採用しやすくなるメリットがあるが、学生にとっては就職活動が通年化、早期化する可能性が高い。

   この点について、岡村会頭は「混乱が起きないように制度設計すべきだと思う」「産業界がどういう対応をとるのか、採用の仕方について企業側に問題が投げかけられることになる」と述べている。

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