パンダ来日は、5年ほどもかかる可能性
仙台市にも、募金したという人から意見が来ている。
メール数十件のほか電話も数件来ており、「パンダを呼ぶために募金したんじゃない!」などと、ほとんどが誘致に反対だという。
仙台市の建設局次長は、取材に対し、反対意見について、「ジャニーズ事務所への意見ですので、私どもではコメントしようがありません」と話す。事務所が中国との関係強化に利用しているのではとの指摘には、「どんなお気持ちでやっているのか私どもでは分かりません」として、コメントするのを避けた。
ジャニーズの援助表明については、「ありがたく受け入れたい」として、辞退することは考えていないとしている。
5年で50億円かかるという誘致費用について、建設局次長は、「そんなにかからないのでは」とした。レンタル料が5年で4億円弱、飼育舎建設費が3~4億円と合計で7~8億円にしかならないからだという。
入園者について、市では、初年度の入園者が現在より倍増して約100万人になり、市内で50億円の経済効果があると試算している。
ただ、パンダのつがいを2011年4月から公開している上野動物園では、入園者数は、倍増した1972年の初飼育時に比べ、1.5倍ほどに留まっている。仙台市で、それほどの経済効果があるのかは未知数だ。
さらに、仙台市にパンダが来るのは、飼育舎完成が間に合わないため12年中は難しく、場合によっては5年ほどかかるともいうのだ。それは、神戸市立王子動物園もパンダ来日までに5年かかったからだ。
これで本当に震災復興支援になるのかなどをジャニーズ事務所に取材しようとしたところ、事務所では、宣伝部の担当者が不在だということで話が聞けなかった。