不動産情報ポータルサイト「HOME'S」などを運営するネクストが2012年1月27日、「2011年全国人気の街ランキング」を発表した。
11年1月1日から12月31日までの、ユーザーからの「HOME'S」掲載物件への問い合わせ数を駅ごとに集計したランキングで、関東エリアは1位が池袋駅(東京・豊島区)、2位が川崎駅(神奈川・川崎市)、3位が高円寺駅(東京・杉並区)だった。
利便性が高く家賃が安い点で人気
ネクストは池袋駅が1位になった要因を「豊富な路線、百貨店から大型家電量販店までそろう利便性に加え、『HOME'S』の掲載物件数も他の山手沿線駅に2倍以上の差をつけており(2012年1月27日時点)、ユーザーに幅広い選択肢を提供している」ことだと分析している。川崎駅、高円寺駅に関しても「アクセスの良さや利便性が高い一方で、ワンルームの平均家賃は6.7万円以下(2011年1月28日時点『HOME'S』家賃相場調べ)と、比較的家賃が手頃な街に集中しており、『住みたい』且つ『住める』街に人気が集まる結果となりました」としている。家賃の安さと選択肢の多さが「人気」に結びついているようだ。
しかしこれまで雑誌などで行われてきた「住みたい街ランキング」で池袋、川崎、高円寺がベスト3にランクインすることはあまりなかった。
東京ウォーカーが2010年に実施した住みたい街ランキングでは、1位吉祥寺、2位自由が丘、3位下北沢で、池袋、高円寺は(川崎は東京ではないので対象外)ともにベスト10内に入っていない。11年は1位吉祥寺、2位下北沢、3位恵比寿で、6位に池袋がランクインしているものの、高円寺は入っていない。
また、ネットリサーチなどを行う「マクロミル」が2011年3月に実施した「住んでみたい街ランキング2011」関東版では1位吉祥寺、2位恵比寿、3位横浜で、池袋が6位、高円寺が11位だった。川崎はベスト20内に入っていない。
吉祥寺が様々なランキングで人気なのは「ほどよくおしゃれだが高級すぎるわけではない」「買い物に便利」などが理由として挙げられている。自由が丘や恵比寿など比較的家賃の高い地域は「オシャレなイメージ」という理由を挙げる人が多いようで、今回ネクストが実施した調査は従来のランキングに比べてイメージよりも現実的な考えが反映されているといえるかもしれない。