「大阪維新の会」と政策的に連携可能かは未知数
こうした「政策が見えない」状況について、早速与野党から「牽制球」が飛んでいる。
みんなの党の渡辺喜美代表は1月27日の会見で、「『石原新党』が何をやるか、政策が見えてきていない」と指摘した。また、民主党の前原誠司・政調会長は28日の会合で、「新党でも、イメージだけではだめだ」「外交、安全保障(略)など全部にどういう考えを持つかということを訴えてもらわないと、ブームだけではいけない」と述べた。
「石原新党」が「ブーム」に乗ることができるかどうかは、「国政進出の本格的準備」を着々と進め出した橋下徹・大阪市長と連携できるかどうかにかかっているとみられている。
橋下市長が代表を務める「大阪維新の会」は、これまで地方分権や大都市制度改革を中心に訴えてきた。今後、本格的国政進出をにらみ、政策の「守備範囲」を広げてくるものとみられる。石原新党と政策的に連携可能かどうかは未知数だ。
国会では野田首相が1月27日、橋下市長について、「注目するところ大だが、シロアリがたかることがないことを祈っている」と発言したことが話題となっている。
橋下市長と早くから連携を模索し、答弁の「質問者」でもあったみんなの党に対する皮肉ではないか、と同党の渡辺代表が反発したが、ひょっとしたら、朝日新聞の27日付朝刊1面を飾り、「橋下市長との連携頼み」ともされる「石原新党」への皮肉だったのかもしれない。
石原知事は1月27日の会見で、亀井氏らとの協議の中で「綱領や政策についての意見のぶつけ合いはした」と話している。