石原新党、政策はどこいった 消費税、「核兵器」で内部対立か

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   発足へ向け急展開中の石原慎太郎・東京都知事を旗頭とする「石原新党」の政策が見えてこない。それどころか、むしろ新党構想を主導する亀井静香・国民新党代表と石原知事との間で、消費税などを巡る路線対立の方が目立っている。

   石原新党は、「3月中にも」発足を目指しているとされる。背景には、野田政権が進める消費税増税路線をめぐり、2012年3月の関連法案提出から6月の会期末までの間に、ねじれ国会の混乱を回避できず、衆院解散・総選挙もあり得る、との読みがある。民主でも自民でもない「第3極」の受け皿を目指すというわけだ。

石原都知事「核のシミュレーション」が「絶対必要条件」

どうなる「石原新党」。
どうなる「石原新党」。

   仮に消費税増税をめぐる混乱から解散・総選挙となった場合、石原新党は増税問題に対し、どういう立場を取るつもりなのだろうか。

   亀井代表は1月23日、野田佳彦首相と与党党首会談をし、「国民も求めていない消費税(増税)を掲げて今国会を進めるといっても、到底できない」と消費増税関連法案の今国会提出を見送るよう提言した。亀井氏は、以前から一貫して消費税増税に慎重な姿勢を示している。

   一方、石原知事は1月27日の定例会見で、「消費税はきちっと上げたらいいと思う。上げなかったらとても日本はもたない」と述べるなど、引き上げに積極的だ。

   また、石原氏が「私が(新党を)つくるんだったら絶対必要条件になるけど」(2012年の「報道各社による新年合同インタビュー」)と述べている政策は、「核(兵器)のシミュレーション」だ。

   石原氏は「(昔から、日本は)核装備すべきだと思っている」が、それができないのなら「最低、核のシミュレーションを」というわけだ。

   一方、亀井代表のサイトにある「政策提言」の欄をみると、「自国の平和を守るだけでなく、世界で唯一の核の被爆国として世界に戦争の回避と核廃絶にリーダーシップを発揮し強く主張」と書いている。

   亀井代表の訴えは、必ずしも石原知事の「核のシミュレーション」を否定しているのではないかもしれないが、単純な印象としては「2人は逆方向を向いている」ようにみえる。

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