大手インターネット交流サイト(SNS)の「ミクシィ」を通じて覚せい剤を売買していたとして、愛知県警が2012年1月中旬、元東京都新宿区議の男(43)と台東区の無職男(43)を覚せい剤取締法違反(営利目的譲渡)容疑で逮捕していたことが明らかになった。現時点では、両容疑者がミクシィ上に開設したとされる掲示板(コミュニティ)の大半はアクセスできない状態になっている。だが、ミクシィ上では「アイス」といった隠語を使って薬物のやり取りをほのめかす書き込みが絶えないのも現状で、今後、さらなる対策が求められることになりそうだ。
ミクシィ上で連絡先を交換
逮捕された2人は、10年秋から冬にかけて、ミクシィ内に「元祖スノーランド」「元祖!シャブコミュ」などと題した「コミュニティ」と呼ばれる掲示板を開設。ミクシィ上で購入希望者と連絡先を交換し、携帯電話で振り込み先や受け渡し方法についての連絡をしていたとされる。なお、逮捕された容疑者のうちのひとりは、覚せい剤を指す隠語の「アイス」を連想させる「アイスマン」を名乗っていた。
上記のコミュニティは現時点ではアクセスできなくなっている。だが、似たようなやり取りが行われているケースは、まだまだある。
例えば、「シャブ」という名称を冠したあるコミュニティでは、雪だるまの絵文字が多数登場。具体的には、
「(雪だるまの絵文字)あるよ 興味のある方は返信下さい」
「(雪だるまの絵文字)って書いてあったんですが興味あります」
「(雪だるまの絵文字)ほしいです!!」
といった使われ方をしており、雪だるまの絵文字は、覚せい剤のことを指している模様だ。この場合、「メッセージ」と呼ばれる、第3者からは見えないメール機能を利用して売買についてのやり取りをしているとみられる。