地震とオーロラに1対1の対応関係はない
「オーロラ巨大地震の前兆説」がネットで噴出したのには理由がある。「東日本大震災」が起こった2011年3月11日は、磁気嵐のピークでオーロラ活動も激しかったのだ。
これについて博士は、「あくまで偶然」と、地震との因果関係を否定した。
「確かに3.11は磁気嵐のピークだったのですが、あれは偶然。たまたまです。あの日は弱い磁気嵐で、もっと大きい磁気嵐も起きています。磁気嵐と大地震には1対1の対応関係はありません」
「また原因不明の停電とか起きるんかね?」など、何が起こるか分からない不安をこぼす人もいるが、大半は「日本でのオーロラ観測」にかける期待は大きい。博士は、「磁気嵐がどれほどの規模にまで発達し、日本でもオーロラが確実に見られるか否かというのは、実際に磁気嵐が始まってみないと誰も分からない」としたうえで、最後にこうアドバイスする。
「北海道のできるだけ北の晴れた場所で、地上から北の空を長時間露出してダメもとで念のため徹夜の撮影をします。そう何度もあることじゃないので」
今晩の北海道陸別町の天気は「晴れ」。絶対に見られるわけではないが、「日本オーロラ」の出現を期待せずにはいられない。