会社に大もて明大生 「謙虚」で「よく働く」はホント?

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   「文句を言わずによく働く」「どこまでも謙虚」「粘り強い」――。企業で、「明大生」の評判がすこぶるいいようだ。

   週刊現代(2012年1月21日号、講談社刊)が特集した「明大卒がなぜ会社で人気なのか」が、ネット掲示板などで話題になっている。いまや早稲田大学を抜いて、大学志願者数で2年連続日本一となった明治大学。最近は「就職に強い」ともいわれ、その人気は「うなぎ登り」である。

「ワセダコンプレックス」が明大生を強くする

明大生の評判は、企業にすこぶるいいようだ(写真は、明治大学のホームページ)
明大生の評判は、企業にすこぶるいいようだ(写真は、明治大学のホームページ)

   週刊現代の記事によると、明大生は旧帝大や早慶の入試に落ちて、明大に入学した学生が多い。なかでも「バンカラ」な校風が似ている早大へのライバル心は強く、「ワセダコンプレックスこそが明大生のエネルギーの源泉」と、当の明大文学部心理社会学の高良聖教授がそういうくらいだ。

   たしかに、大学ラグビーでは伝統の早明戦が毎年のように盛り上がり、このときばかりはOBもどこかピリピリしている。記憶に新しいのは2012年の箱根駅伝。明大は最後の10区で早大を逆転して総合3位に入ったが、ゴール前では「早大に勝った」というだけで優勝したかのように大喜びだった。

   勉強で負けた悔しさ、劣等感、挫折をバネにコツコツと努力を重ねる明大生。その「伝統の愚直さは、社会に出ても生き残っている。そして重宝されている」という。

   明大は全国的には学力でも上位にあるブランド大学ではあるが、学生には「二流」意識が強い、という。ただ、それが「負け犬根性」ではなく、「学歴を鼻にかけない」謙虚さとして表れている。「辛抱強い」「打たれ強い」ことも、企業が明大生を「評価」するところのようだ。

   大学ジャーナリストで「アホ大学のバカ学生」(光文社新書)の著者、石渡嶺司氏は、こう分析する。

   企業からみると、旧帝大や早慶クラスはプライドが高すぎて使い勝手が悪い。一方、日東駒専(日本、東洋、駒沢、専修)より下のクラスになると、大学での勉強を疎かにして、社会常識も知らないといった学生が出てきて、これも困る。

   「MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)はそのあたりを学生が自覚していて、卑屈ではないし、素直さや意欲がある。それらが採用担当者には謙虚に映るのだと思います」。なかでも明大は、「大学全体に勢いがありますが、就職支援での大学の頑張りを、学生がわかって行動しているところがいい」とみている。

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