ひと登場 元女子アナ弁護士・菊間千乃さん 仕事が楽しくて「毎朝起きるとワクワクするんです」

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「弁護士の『就職難』報道、本当に必要?」

『私が弁護士になるまで』
『私が弁護士になるまで』

――最近、新人弁護士の「就職難」などが叫ばれていますが、実際に体験した身としてどのように考えますか。

菊間 就職難とは言いますが、弁護士に限ったことじゃないですよね。誰もが大変な現状で、取り立てて弁護士ばかりあおり立てる必要がどこにあるんでしょう。そういう悲観的な話ばかりでは、弁護士を目指そうという人も減ってしまうのでは。
   むしろ弁護士はいざとなれば自分で開業でき、それを支援する枠組みもあるぶん恵まれていると思います。私の友達も「大変だ」とは言いつつ、なんとかみんな決まりましたし。弁護士を志望する人はネガティブな話に負けずに、「自分が弁護士になることを待っている人がきっといる」と信じてがんばってほしいです。

――アナウンサー生活を経て、39歳。新卒から比べれば遅いスタートです。焦りなどはありますか。

菊間 全くないですね。事務所の先輩弁護士にも年下の方が大勢いますが、年齢は気にならないです。そもそも仕事って、人と比べたり、競争したりするものではないんじゃないですか。むしろ気になるのは弁護士としての「同期」の仕事ぶりですね、「もう一人で法廷に立ってるんだ、凄いな」みたいに。だからその同期の仲間の中でがんばりたいと思っています。

――今後、弁護士としてどんな仕事を手がけていきたいですか。

菊間 実はまだわからないんです。今は何でも興味があるし、何をやっても楽しいので全方位外交的にやっています。ただ、やはり弁護士としては法廷に立ちたいですね。今の事務所を選んだ理由の一つも、ここが訴訟を扱うことが多く、「ケンカに強い」といわれる事務所だったから。もっとも実際に法廷に立って話せるのは、相当先ですが。
   アナウンサー時代、オリンピックを期に4年前の自分と今の自分、そして4年後の自分を考え、「このままでいいのだろうか」と不安を感じたのが弁護士を目指したきっかけでした。今は、これからの自分がどういう方向に向かっていくのかがとても楽しみです。この1年だけでもすごく成長できたなと思いますから、4年後には……ちょっとは、いっぱしの口を叩けるようになってるのかな。

<菊間千乃さん プロフィール>

   きくま ゆきの 1972年生まれ。早稲田大学法学部から1995年にアナウンサー職でフジテレビ入社。2005年から大宮法科大学院大学に通いだし、2007年にフジテレビを退社。2010年、2度目の受験で新司法試験に合格した。

   著書に『私がアナウンサー』(文藝春秋)など。


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