「最近は品質でも日本車を脅かす存在に成長した」
米JDパワー&アソシエイツの「2012年 ブランド再購入率調査」は今年で9回目。11年に米国で新車に買い替えた顧客を対象に、2月から9月にかけて調査を行い、7万3733人から回答を得た。
それによると、ヒュンダイのリピート率は前回から4ポイント増え、64%。2位のフォードとホンダ(いずれも60%)を抑えてトップに立った。「エラントラ」と「ソナタ」が好調で、女性のリピーターも少なくない。
ヒュンダイは、ウォン安を背景にした低価格を「売りもの」に販売を伸ばしてきた。これにゼロ金利や失業した際に購入した新車を返却できるプログラムなどが好評で、リピーターの獲得にもつながっているようだ。
また、「最近は品質でも日本車を脅かす存在に成長した」と、伊藤忠経済研究所の丸山氏はいう。日本勢はハイブリッドカーのような環境技術で先行しているが、「米国の消費者は必ずしも燃費のよさなどで購入を決めているわけではありません。価格と品質のバランスから、ヒュンダイが選ばれています」と話す。
どうやら日本勢の劣勢は否めないようだが、ヒュンダイの攻勢は2012年も続くのだろうか――。
「震災の影響が薄れてきたので、日本車の盛り返しには期待したいです。それでも、ヒュンダイのシェアは確実に上がるでしょうね」
丸山氏はこうみている。