首都圏の3生協、合併してスーパーに対抗 準備に2年、コスト削減・効率運営めざす

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   首都圏にあるコープとうきょう、さいたまコープ、ちばコープの3つの生活協同組合(生協)が、2013年3月をめどに合併する。売上高に当たる総事業高の合計は約3500億円で、コープこうべを上回り国内最大の生協となる。

   スーパーなどとの競争が激化していることから、規模を拡大して経営基盤を強化するのが狙い。

転居しても継続してサービスが受けられる

「生協」も規模拡大でスーパーに対抗!(写真は「コープとうきょう」のホームページ)
「生協」も規模拡大でスーパーに対抗!(写真は「コープとうきょう」のホームページ)

   東京、埼玉、千葉の3つの生協が合併すると、組合員数は約274万人、出資金646億円、経常剰余金(経常利益)38億円、総資産1697億円で、76の宅配センター、店舗数147、22の介護施設に18の組合員施設を有する規模になる(11年3月現在、店舗数は同5月現在)。

   3つの生協は2010年1月に「組織合同検討委員会」を設置して、組織合同(合併)に向けた協議を進めていた。「厳しい競争環境の中で、各地域の(環境や食育などの)活動を継続しながら、また一方で安くて良質の商品を提供していくため、組織を効率化していく必要があります」(コープとうきょう)と説明する。

   すでにコープネット事業連合(3生協に茨城、栃木、群馬、長野、新潟が参加)を通じて商品の共同仕入れなどで連携しているが、「一層の競争力をつける」ため、本部組織の一元化や、宅配センターや店舗などの効率運営によるコスト削減を進める。

   合併によって、組合員は1都2県のエリア内であれば転居しても組合員を脱退せずに、商品の購入やその際のポイントカードの利用、出資金、共済、保険などのサービスを継続して受けられる。

   生協は、組合員からの出資金で運営している。原則として生協の利用は組合員のみに限られ、また出資金には配当金があり、脱退時には払い戻される。組織運営にも参加できるため、3生協は「手続きを丁寧に進める必要がある」と、合併の提案までに約2年をかけてきた。

   2012年1月6日からは組合員オープンミーティングを開催。16日からは、組合員広報・アンケートを開始し、意見聴取にあたる。今後は3月~5月に、ブロック別総代会議を開いてさらに説明を重ね、6月の通常総代会で正式に提案し、決定する運びだ。

姉妹サイト