玄葉外相の定例会見が日英同時通訳に

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   玄葉光一郎外相の定例会見が2012年1月18日から日英同時通訳形式になった。従来、国際会議の際の会見での同時通訳はあったが、定例会見としては初めてという。

   今後も会見室で行われる定例会見で同時通訳を実施する。外務省は「発信力強化」を期待している。

パキスタン記者は「歓迎」

   1月18日の会見で、「初の英語による質問」をしたのは、月刊誌「ザ・ムスリムワールド」東京特派員のハビブウル・ラーマン・マリック氏だった。

   玄葉外相や記者の手元にあるレシーバーのイヤホンを通し、マリック氏の英語の質問が日本語に同時通訳されて聞こえる仕組みだ。

   マリック氏は、イランの核開発をめぐる制裁問題に関連して、イランへの「軍事オプション」がささやかれている現状を指摘し、玄葉外相の考えを質した。

   玄葉外相は「軍事オプションは正しい選択肢ではないと考えている」などと日本語で答えた。玄葉外相の答えは英訳され、マリック氏はイヤホンでその回答を聞いたようだ。チャンネルを切り替えれば、日英どちらでも聞くことができる。

   約20分の会見で英語による質問はこの1回だけだった。約40人の出席記者のうち、「ぱっと見」で外国人記者と思われるのは数人だった。初参加の記者もいたようだが、従来の会見でも数人を見かけることはあり、「初日から海外取材陣が急増」とはいかなかったようだ。

   会見後、マリック氏に感想を聞いてみた。マリック氏は、全日本パキスタン協会の事務局長も務めている。日本語は「会話程度」だそうで、「英語で質問でき、答えを聞くことができるのは、とてもやりやすい。日本の考えを海外へ伝える意味で(会見の同時通訳化は)とてもいいことです」と答え、歓迎していた。

   外務省によると、会見室である定例会見の日英同時通訳は、玄葉外相就任前から計画が進んでおり、予算上の関係などから実施が今の時期になったという。

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