「最も乗り気」とささやかれているソニー
一方、市場で「最も乗り気」とささやかれているのはソニー。 カメラのレンズから入った光を電気信号に変換する半導体「イメージセンサ」の技術を、オリンパスの内視鏡画像に生かせるとみているようだ。提携が実現すれば、テレビ事業が低迷するソニーにとって、医療分野で稼ぐ大きな足がかりとなる。
オリンパスとデジタルカメラ部品を共同開発するなど関係が深 いパナソニックも、「オリンパスをライバル企業にさらわれれば、心穏やかではないはず」(市場関係者)。ただ、パナソニックは1月1日に三洋電機の事業の大半を統合するなどグ ループ新体制を発足させたばかり。業績改善も急務で、市場では「オリンパスにかかわっている余裕はない」との見方も根強い。
このほか、オリンパスと既に提携関係にあるテルモも有力候補。韓国サムスン電子もオリンパスの医療事業に関心を示しているもようだ。
関係者によると、提携相手は複数になる可能性もあるという。オリンパスは3~4月に開く臨時株主総会で提携を含めた再建案を示す予定。残された時間が少ない中、経営陣が再建加速につながる提携策をまとめられるのか注目される。