船長を糾弾するフェイスブックページ
船長の一連の行動に対しては、日を追って批判が高まっている。現在船長は地元検察当局に身柄を拘束されているが、その前にイタリアのテレビ局の取材に対して、座礁した原因について「岩の突出は海図になかった」と弁解し、航路も「(島の)海岸から300メートル離れていた」と主張した。
だが実際は、ジリオ島から目と鼻の先の沿岸で船は浅瀬に乗り上げ、今も横倒しとなった無残な姿をさらしたままだ。本来、最後まで船にとどまるべき船長が真っ先に逃げ出し、島の岸辺で沿岸警備隊に見つかって船に戻るように促されても拒否した、との話もある。
フェイスブックには、スケッティーノ船長を糾弾するページが開設された。そこには、「自分の船なのに、乗客を置いてさっさと逃げるとは」「ほかの客船の船長もこんなに臆病なのか」と船長個人を責める書き込みもあるが、船を運航していたコスタ・クロチエレ社に対しても「乗員を十分教育していないのではないか」と疑問を投げかける人もいた。
乗客の一部は「コスタ・コンコルディア1月13日」というグループをつくって、フェイスブック上にページを立ち上げた。事故に関心を寄せる人たちからの書き込みも多く、犠牲者を悼む内容や、事故で被害を受けた乗客に向けて責任者に賠償を求める際のアドバイスを送るものも見られる。