内閣府が2012年1月17日に発表した1月の月例経済報告によると、景気の基調判断は「緩やかに持ち直している」と、前月までの判断を据え置いた。
個別項目では、輸出は「横ばいとなっている」から「このところ弱含んでいる」に、3か月ぶりに下方修正した。景気が減速している欧州やアジア向けの輸出が減った。
輸入も、「緩やかに増加している」から「このところ増勢が鈍化している」とした。
生産は「緩やかに持ち直している」、個人消費は「おおむね横ばいとなっている」に据え置いた。
ただ、先行きのリスクについては、欧州の債務問題が金融システムに対する懸念につながっており、海外景気が下振れする恐れがあると警戒感を強めた。さらに電力供給の制約や、原子力災害やデフレの影響、雇用情勢が悪化する懸念が残っていることもあり、注意が必要としている。