「謝罪は当然だ」という意見も
ある関係者は、「今回のケースでは、謝罪は過剰反応だと思う」と話した。直接的に精神障害者の人に対して発せられた言葉なら問題だと思う。しかし、河上氏発言は核兵器開発競争に関する米ソ両国の姿勢について「比喩的に」述べただけだ。
「説明抜きの謝罪」も「形だけ」の印象で、仮に本当に謝罪する必要があると考えるのならば、もっと精神障害者をめぐる差別を無くそう、という姿勢をみせる方法を考えるべきではないか、という。
別の団体の関係者は、「まず、『精神障害者は危ない人だ』という偏見を作り出したのはマスコミ報道だ」と話した。凶悪事件の容疑者に精神疾患の通院歴などがあった場合、検証なしに即事件と精神疾患を結びつけるかのような報道をしてきたのはマスコミだし、そういう報道は今もなくなっていないとも指摘した。
一方、河上氏発言に対する謝罪については「過剰反応です」。核兵器開発競争を行う米ソに対する評価を「変に精神障害者と結びつけて」おり、違和感がある。
仮に本当に謝罪が必要なほどの差別だったとマスコミが考えるケースがあれば、「謝罪だけで済ませず、事前に社内で罰則規定を設けて罰するべきだ」。
今回はたまたま2人とも「謝罪は過剰反応」派だったが、「謝罪は当然だ」という意見の人も当然いると思う、と話す人もいた。