暴力団との付き合いがきっかけで芸能界を引退した島田紳助さんに復帰待望論が出る中、紳助さんの後釜として番組司会を務めた明石家さんまさんが高視聴率をたたき出した。
紳助さんが司会として長年番組を仕切ってきた法律バラエティ番組「行列のできる法律相談所SP」(日本テレビ系)に2012年1月15日、さんまさんが登場した。紳助さん引退後、東野幸治さんやフットボールアワーの後藤さんらが吉本興業の後輩芸人が後任を努めていたが、さんまさんが司会をするのは初だ。
紳助復帰論に「帰ってこんでええ」
番組冒頭でさんまさんは、紳助さん引退後、自分に仕事が回ってくることを期待していたが、そうではなかったとぼやき、「ヘキサゴンの代わりはない。鑑定団もおれは行かない。会社どういう段取り?」。今も「空いたポジション」を狙っていると言い、「紳助欠けたら絶対俺しか代わりいないやんか。なのに(『なんでも鑑定団』は)今田だ。この番組は東野、宮迫、後藤。これ紳助かわいそう」と語った。
紳助さん復帰を希望する吉本芸人も少なくない中、さんまさんは以前から紳助さん復帰について「帰ってこんでええ。戻ってきたらオレの仕事の分量変わんねん!」と話していた。本心かどうかは分からないが、暴力団との付き合い云々とは別に、仕事の関係で復帰して欲しくないという説明は変わっていないようだ。
関西地区で瞬間最高視聴率30%
さんまさん司会の「行列」は、関東地区で平均視聴率21.2%(ビデオリサーチ調べ)を記録。関西地区では25.9%だった。瞬間最高率だと、関東で25.2%、関西では30.5%と、驚異的な数字になっている。
「行列」は紳助さん引退後も視聴率は悪くなかったが、これが2ちゃんねるやツイッター界隈で話題となり、
「昨日の行列面白かったな さんまが司会だとここまで変わるかってぐらい」
「もう紳助いらないな」「さんま登場、高視聴率でいよいよ紳助最後の砦も陥落か」
といった感想が寄せられた。「紳助の方がいい 笑いと泣き、人生論など幅が半端ない さんまには笑いしかない」といった意見も一部あったが、かなり好評だったようだ。
一方で、紳助さん復帰を強く望んでいた吉本興業の大崎洋社長が週刊誌「フラッシュ」(光文社)の1月16日発売号でインタビューに応じている。
1月初旬の会見で、紳助復帰を希望した自身の発言について「復帰させるとか復帰を目指すとかは言ってないんですよ。今日明日に復帰ということではなくて、1年後か5年後か10年後かわかりませんけど、いつか戻ってきてほしいと言った」と説明。紳助さんとは、2011年10月に紳助さんの父親の葬儀で会ったといい「ああ、痩せたなあと。げっそりでしたね。元気あってもカラ元気ですわ。やっぱり強くなってもらいたいと思います。才能が枯れたわけではないと思うので」と話している。