橋下市長と山口教授がテレビ直接対決 終始劣勢山口氏は「難儀なことでした」

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   大阪市の橋下徹市長と、橋下氏に批判的な発言を続けている北海道大学大学院の山口二郎教授が2012年1月15日朝、テレビ朝日系の「報道ステーション SUNDAY」で、直接対決に臨んだ。山口氏が、現状の仕組みのままで様々な改善ができると主張するのに対して、橋下氏は「現実はそんな甘いもんじゃない」などと反論。橋下氏は「学者は世間知らず」という非難も多く口にし、山口氏が終始劣勢に立たされた。

教育委員会制度改革で激論

   番組内では、区長の公募や国政への進出など複数の論点で議論が展開されたが、特に白熱したのが、教育改革に関してだった。橋下氏は、現状の教育委員会制度が形骸化しているとして、改革を求めている。これに対して山口氏は、

「地方分権と教育で言えば、愛知県犬山市で非常に素晴らしい実践があったことをご存じですか?首長のやることは、立派な教育長に据えて教育委員を選んで現場の知恵を出して改革のプランをつくったら、そこにカネと人をつける。それが首長の仕事でしょ?」

と、07年に犬山市の教育委員会が当時の市長のリーダーシップで独自の副教材を作ったり、全国学力テストへの不参加を決めたりしたことを評価。その上で、

「現状の教育委員会の仕組みでも、そうやって学校を変えたケースがある」

と主張した。

   これに対して、橋下氏は、

「犬山の事例なんて出して、1700ある自治体のひとつ。しかも犬山市は、あれは上手くいっていない。あとで(方針を主導してきた市長が)選挙で変えられてしまった。学力調査テストには参加しないと言っていた以前の教育委員が、『これはおかしい』ということで選挙で変えられて、犬山市は変わって来てるんですよ。だからこれは中身の問題ではなくて、今の仕組みでできるのかどうかと言えば、現実問題できない。教育委員も、みんな言っている」

と、(1)犬山市のケースはほんの1例で一般化できない(2)その犬山市のケースですら後に方向転換を迫られている、と反論。仕組み自体を変える必要性を強調した。

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