救命ボート錆ついて使えない! 大パニック「まるでタイタニック事故」

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「カジュアルクラス」として人気のツアー

   この客船を運航するコスタ・クロチエレ社は1月15日に声明を発表。事故原因について同社は、「フランチェスコ・スケッティーノ船長による重大な人為的ミスの可能性がある」と発表した。今回の航路が「沿岸に近づきすぎた」ために事故につながったとの見方を示している。船長は事故発生後、多くの乗客が船内に残されているにもかかわらず早々に船を放棄して逃げ出した疑いもあり、地元検察当局に拘束されて取り調べを受けている。

   コスタ・クロチエレ社のクルーズ船ツアーは、日本でも人気が高い。同社の日本正規代理店、クルーズプラネット社に取材すると、「コスタ・コンコルディアは豪華客船というよりはカジュアルクラスで、気軽にクルーズを楽しめる点で支持されています」と説明する。同社が扱ったツアーは日本と現地の往復航空運賃やホテル宿泊費、クルーズ費用すべてが含まれ、全行程11日間で18万3000円からとなっており、必ずしも高額とは言い切れない。客層も、いわゆる「アクティブシニア」が多いが、富裕層よりは時間的な余裕のある人が多いようだ。今回も、乗客のうち43人は日本人だった。

   安全面の配慮はどうか。クルーズプラネット社によると、乗務員は2週間に1回、事故対応の訓練を受けており、必要な資格も持っているという。またツアーでは、船が出港してから24時間以内に必ず全乗客を対象にした「避難訓練」が実施される。船内に訓練用のアナウンスが流れ、全員が救命胴衣を着けてデッキに集合するのだ。ところが、今回は航海初日の夕食時に事故が起きている。不運にも訓練が行われる前だった可能性もある。

   乗客の証言では、救命ボートが定員オーバーになることもあり、「海に飛び込んで泳いでいる人もいた」ようだ。いまだに行方が分からない人もおり、捜索が進められている。

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