チョコで被災地支援の動きも
そんなバレンタイン事情を受け、各社とも「人とのつながり」や「感謝」などを重視し、積極的な販売展開に乗り出す方針だ。江崎グリコは「今年のバレンタインは、友人や家族など大切な人に想(おも)いを伝える〝絆記念日〟」と呼びかけ、市販のチョコに独自のアレンジを加えて贈る「デコチョコ」などをPR。プランタン銀座も本番1か月前の1月中旬からバレンタインフェアを始め、バリエーション豊富なチョコをそろえる。
一方、バレンタインチョコで被災地支援をしようという動きも出ている。NGO団体「日本イラク医療支援ネットワーク(JIM―NET)」は、福島とイラクの子どもたちを助ける「チョコ募金」への協力を呼びかけている。JIM―NETは2004年から、米軍による劣化ウラン弾の影響でがんにかかったとみられるイラクの子どもを支援しており、東京電力福島第1原発の事故後は、福島にも援助の輪を拡大。4缶1セットのチョコを販売し、1缶(500円)のうち300円をイラク支援、50円を福島の子どもを放射能から守る活動に充てる。
「今年は例年になく、ふれあいや感謝に包まれた心温まるバレンタインデーになりそう」(メーカー)との期待が高まっている。