ノンアルコールビールはいまや貴重な成長市場
ノンアルコールビール市場は、右肩上がりの大ヒット商品。東日本大震災の影響があったとはいえ、2011年のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の出荷量が縮小傾向にあった中で、ノンアルコールビールは14万9400キロリットルと、前年から2割増となったようで、いまや貴重な成長市場なのだ。
それだけに、ビール各社は2012年の「販売拡大」を目論んでいるところ。先行するのは、「オールフリー」を擁すサントリーで、11年は販売で首位に立った。追うキリンは「キリンフリー」をテコ入れ。1月中旬から、麦汁100%で香料と人工甘味料を使わず、ビールの「のどごし」を再現した新製法の商品を順次発売する。
アサヒは「ダブルゼロ」を販売しているが、このジャンルでは出遅れ感が否めない。いわば巻き返しを狙って、満を持して投入するのが「ドライゼロ」というわけだ。
ちなみに、2011年のビール類出荷量では、アサヒがキリンを上回り、2年連続の首位となる見通しだ。