大阪市の橋下徹市長が、ツイッターでの「戦線」を拡大させている。浜矩子・同志社大学大学院教授を「紫頭おばはん」呼ばわりして後に撤回する一方、浜氏は週刊誌上で、「(ツイートは)子どもの悪口レベル」と反撃。そんな中でも橋下氏は、矛先を向ける相手を次々に増やしているのだ。
橋下氏は2012年1月3日の書き込みで、自分がコメントする分野に関する専門知識や実務経験がないままコメントする大学教授を激しく批判している。
「議論と呼べるものではありません」
この時に橋下氏が矛先を向けたうちのひとりが浜氏で、「浜と言う紫頭のおはばん」とも揶揄した。容姿についての発言は後に撤回・謝罪しているが、
「税金で養われてる大学教授としてのあなたたちのコメントには納得できません」
と、対決姿勢を崩していない。
一方の浜氏も、1月11日発売の週刊文春1月19日号で、
「ツイッターでの彼の発言はほとんど子どもの悪口レベルで、議論と呼べるものではありません」
とバッサリ。「紫頭おばはん」発言については
「紫頭は事実だから別にいい(笑)、それを悪口だと思っているとすればお子様的である」
とかわしながらも、
「どうも橋下氏には自分と意見を異にする者は寄せつけさえしないという姿勢が一貫しているようです」
「外から、為政者とは違う視点、違う立場で疑問や問題を提起することが、エコノミストや学者、ジャーナリストの最も重要な役割なのです。それがなくなればバランスのある社会を維持していくころは出来ず、独裁や全体主義を招きやすくなる」
と、橋下氏に反論している。
神戸女学院大の内田樹名誉教授も罵倒
橋下氏は1月11日未明にも、大学教授批判を連続投稿。新たに矛先を向けられたのは北海道大学大学院の中島岳志准教授と神戸女学院大の内田樹(たつる)名誉教授で、特に平松邦夫前市長を支持していた内田氏については、
「まあ大阪維新の会の教育基本条例にもあーだーこーだと誰でも言える綺麗ごとの批判を繰り返し、教育論なんてぶち上げていたけど、じゃあ大阪の教育で何をした?平松前市長の特別顧問だった間に」
と罵倒した。
一連のツイートに、「モノ申す」人も現れた。水道橋博士さんは、
「内田樹教授は知の作法に於いて実に奥深いし、合気道という戦術を知っていますからね」
と「参戦」。これに対して橋下氏が、
「博士さんは内田氏を評価していますね。うーん、僕は博士さんを尊敬しているから複雑」
「だって博士さん、内田氏は平松前市長の特別顧問だったのですが、何も実行していないのです」
と、困惑する一幕もあった。
橋下氏は、
「田原総一朗さん!!内田氏、山口氏、浜氏、中島氏、その他、僕のことを大嫌いな大学教授と直接討論させて下さい!!」
と、テレビでの直接対決で決着を付けたい考え。田原氏も、ツイッターで
「ぜひやりたいし、調整してます」
と応じている。