経営者も「やってみて育つ」もの
サイバーエージェントではこれまで、若手社員が新規事業を立ち上げて子会社の社長に就くケースはあった。
たとえば、mixiアプリプラットフォーム向けソーシャルアプリ事業を展開する子会社「グレンジ」の木下慎也社長は入社後2年でモバイル事業の「CyberX」の取締役に就任、4年で同社の社長に就いた。2010年7月に設立したスマートフォン向けアプリケーション事業の「アプリボット」には当時、入社してわずか2か月の卜部宏樹氏が取締役を任され、話題になった。
同社は、「とくに起業家志望を採用する方針などがあるわけではありません。ただ、新卒者の中には経営への意欲が強い人がいたり、過去にそういった若手に新規事業を任せて業績を伸ばしているケースもあります。経営者も、実際にやってみて『育つ』ところがありますから」と説明する。
IT事業は初期投資が少なくて済むこともあり、「うまくいかない場合は早期に見直すこともありますが、若手に任せることへの不安はありませんね」と話す。