「過重な税負担を下げてもらったほうが産業振興になるのに」
一方で、急に出てきたエコカー補助金に違和感を受けたディーラーも少なくない。「正直言うとありがた迷惑な話。一過性の補助金を出すより、自動車にかかる過重な税負担を下げてもらったほうが産業振興になるのに」と話す。別のディーラーは「3千億のうち、トヨタさんが半分くらい持っていくんだろうな。まあ、日本経済にとって重要なメーカーなのは確かだが」と苦笑いする。
自動車業界はクルマの購入時にかかる自動車取得税と車検時に納める自動車重量税の廃止を求めていたが、2012年度税制改正では重量税の上乗せ分の一部である1500億円の削減にとどまった。政府は恒久的な税収減になる減税はごく一部にとどめ、一時的な出費で済む補助金を持ちだして円高に苦しむ自動車業界の支援を図った格好だ。