スキー場外「遭難救助」で請求数十万円? 民間ヘリ出動なら数百万円も

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   お正月に長野県の野沢温泉スキー場でコース外を滑って救助されたスノーボーダー3人が、村の条例で費用負担を求められることが分かり、ネット上で話題になっている。かなりの高額になるらしいが、同情する声は少ないようだ。

   お正月の2012年1月2日、新潟、長野などのスキー場は、発達した低気圧の影響でどこも大荒れだった。

野沢温泉村では救助費弁償の条例が適用

   野沢温泉スキー場によると、遭難した埼玉県内の会社員男性(44)ら3人は、この吹雪の中を毛無山山頂のアンテナ付近からスキー場の裏側に入った。

   実は、3人は11年のシーズンもこのコース外を滑っている。2日は、同様に小さな尾根上を滑っていったが、視界不良で誤って反対の右方向に下りてしまった。そして、小さな表層雪崩が起きて引き返せず、寒さをしのぐため雪面に穴を掘って一晩を明かすことに。天気が回復した翌3日朝に林道を歩いて下りているところを長野県警のヘリに発見され、林道出口で捜索隊と合流して滑って自力下山した。3人にけがはなく、比較的元気だった。

   3人が滑った山頂裏は、雪崩の危険などから立ち入り禁止になっていた。しかし、スキー場によると、新雪パウダーを楽しむ絶好の場所として愛好者に知られ、天気がよければ、入る人が後を絶たないという。3人は、小さな尾根から左方向に県道まで下りて、スノーシューで県道を歩いてスキー場のAコースに戻る予定だった。

   コース外を滑って遭難した代償は大きいらしい。

   野沢温泉村では、捜索救助費用をスキー場に弁償することを求めることを盛り込んだスキー場安全条例が10年12月から施行されているからだ。

   スキー場によると、今回は、遭難のあった2日にスキー場職員20人近くが深夜12時まで捜索している。それでも発見できなかったため、村の遭難対策協議会のメンバーが初めて出動することになり、翌3日早朝から職員を含め20人以上の人員が投入された。その手当や保険、除雪車の燃料費などが3人に請求されるというのだ。

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