2012年のAKB48注目株 秋元康「僕は指原莉乃押し」

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私でもメンバーになれるんじゃないかと思わせる

   実は秋元氏は指原さんに、AKB全体のコンセプトを重ね合わせているのかもしれない。それが垣間見えたのが、番組で少女時代やKARAといった「K-POP」の話題に触れたときだ。秋元氏は素直に「凄い」と評価、時間をかけてオーディションを重ねて大勢をふるいにかけ、最後に残った数人だけがメンバーとして芸能界デビューできる。優れたパフォーマンスに、海外市場を見据えて外国語も習得する。「そのクオリティーには勝てない」と脱帽だ。

   だが、K-POPにはない面白さがAKBにはあると、秋元氏は考える。ここでも指原さんの名前を挙げて、「あれだけ人数がいるんだから、(若い女の子に)『私でも(メンバーに)なれるんじゃないか』と思わせる」。ごく普通の女の子がメンバーに選ばれ、失敗も含めてありのままの姿を出し続ける一方、ファンはアイドルへの階段を上る成長過程を見守る。これを秋元氏は「未完成の面白さ」と表現した。

   これに対してK-POPアーチストは、デビューのときには既に「完成型」の状態だと秋元氏は指摘する。こうなると、明日のアイドルを夢見る若者にとっては「自分にはまねできない」となり、親近感をもちにくい。秋元氏はこの違いに、AKBの勝算を見いだしているようだ。

   J-CASTニュース2010年9月19日のインタビュー記事で秋元氏は、AKBのファンが増えた理由について、普通の女の子がアイドルに育っていく過程を編集なしで見せたドキュメンタリーだから、と語っていた。それを体現している先頭ランナーが指原さん、ということかもしれない。

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