まんとくんはフリー活動 なーむくんは仏教会に就職
奈良県が「せんとくん」を公募せずに決めたことに反発して、地元のデザイナー団体が制作した「まんとくん」は、奈良を元気にする存在として現在も活動中だ。ただ、ホームページの活動状況を見ると2011年11月26日の天理市で行われたイベントを最後に更新はされておらず、今後の予定も「空欄」になっている。
「なーむくん」は生みの親である奈良の仏教会「南都二六会」のイメージキャラクターとして就職。こちらも各種イベントに出張しているようであるが、全国的に目に触れることは少なくなった。
この露出の差について、前出の奈良県職員は「それぞれに独自の活躍をされていると思いますが」と断りながらも、「せんとくん」が他と比べて印象が強かったのではないかと指摘する。制作者は、仏像などの古美術の専門家で、彫刻家としても著名な籔内佐斗司・東京藝術大学大学院教授。お披露目当初に反発はあったが、同時に全国の人に強烈なインパクトを与え独特の存在感を印象付けた。
ネットでも「強烈なオリジナリティのせんとくんが結局生き残った」「せんとくんダントツの存在力だな」「結局せんとくんを超える新キャラは今まで出ていない」など、その存在感を評価する声は高い。
全国的に見ると、最近ではゆるくないどころか、「怖い」と子どもに泣かれるゆるキャラまで誕生しており、キャラクター界は混とんとした時代を迎えている。これからは批判を恐れず「やみつきになるアク」をどう付けるかが、息の長いキャラクターを生むコツなのかもしれない。