靖国神社放火犯はだれなのか 「予告ツイート」のナゾ深まる

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   靖国神社で2011年12月26日、放火事件があった。ツイッターで犯行予告があった可能性が報じられている。しかし、疑問点も指摘されており、ナゾは深まるばかりだ。

「樹木の穴でタバコ火がくすぶったことは、以前にもありました。しかし、こんな悪質、意図的で明らかな放火は、今回が初めてです」

   靖国神社の広報課長は、こう憤りをぶつける。

防犯モニターに火をつける男の姿

犯行予告なのか
犯行予告なのか

   神社の守衛室で26日早朝、防犯カメラのモニターを監視していて、神門前で火をつけている男の姿に気づいた。警備員が現場に駆けつけて消火器で火を消すとともに、別の警備員が110番通報した。迅速な対応で、神門にある木の扉の一部が焦げるだけに留まり、けが人もなかった。

   カメラに映っていた男は、上下とも黒っぽい服を着ていた。現場近くには油を入れたとみられるカップ酒の容器が2つあり、油をまいた跡があった。報道によると、事件前にツイッターで外国人問題に関連して「靖国神社を、放火してやろう」などと書き込みがあり、警視庁麹町署が関連を調べている。

   ネット上では、これは「AmaterasuJp」のアカウントを持つハンドルネーム「天照大神」の書き込みではないかとみられている。アカウントはすでに削除されているが、こんな内容だったというのだ。

「靖国神社を放火すれば、日本人は、少しは反省するんじゃないのか? あの場所こそ、日本人の、差別精神の、根幹なんだからよ」

   このユーザーは、金閣寺放火なら怒られるが、靖国神社なら忌み嫌われているので逆に喜ばれるとし、「俺は英雄」だとした。「在日コリアンの苦しみを、代弁したって、どうせ、日本人の心には、届かない」とも言っている。

   ところが、ネット上では、この書き込みは4月8日にあったものだとの指摘が出ている。とすると、果たして犯行予告と言えるのか、疑問の声も出ているようだ。

   靖国神社の広報課長は、書き込まれた時期などについて情報をつかんでいないとして、こう話す。

「私の知る限りでは、神社で警戒したことはなかったと思います。犯人などについて、心当たりもありませんね」

   12月27日夕現在では、犯行声明なども届いていないという。

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