日商、消費税で「慎重な対応」求める 「負担軽減策」とバーター

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経団連や経済同友会とは一線を画す

   日商はかつて山口信夫・前会頭の時代は消費増税に明確に反対していたが、現在の岡村正会頭となった2008年10月、社会保障の財源として消費税を引き上げることを容認する立場に転じた。日商はこれを「条件付き容認」と説明。「消費増税は飽くまで社会保障の財源としてなら、引き上げもやむを得ないが、財政再建などに用いるのは言語道断」という立場だ。この点、経営者の立場から積極的な消費増税を求める経団連や経済同友会とは一線を画している。

   経団連や経済同友会の間では「日商が消費増税に反対していては、政府も消費増税を実現できない。日商が『条件付き容認』に転じてくれただけでも大きな進歩で、日商が求める中小企業の負担軽減策については反対などできない」との本音が聞こえる。

   消費増税によって、社会保障など企業側の負担を減らしたい経団連や経済同友会にとって、「2010年代半ばまでに消費税を段階的に10%に引き上げる」とした民主党政権の公約実行は「待ったなし」だが、日商はこの限りでない。民主党内では小沢一郎元代表のグループが消費増税反対の署名を集めるなど、増税に反対する動きも出ている。消費増税を含む一体改革の越年も取りざたされており、今後の行方が注目される。

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