読売と毎日、中日12年春にも電子版創刊
朝日新聞社は11年10月31日、有料版の購読申込者数が5万人を突破したと発表している。だが、最大2か月無料で購読できるキャンペーンを行ったこともあり、その後は有料会員数が伸び悩んでいるのは明らか。無料サイトが有料版の足を引っ張っている可能性もある。
朝日新聞広報部によると、有料会員数は公表されていないが、紙媒体と併読する「ダブルコース」が8割以上だという。「紙媒体の購読をやめて、電子版だけ購読する」というパターンは、あまり多くないようだ。
アサヒコムの記事の中には、リード文だけを掲載して「続きは朝日新聞デジタルでご覧いただけます」というリンクを設置し、有料版に誘導する試みも行われている。この試みが奏功しているかは不明だ。12年早々にも、アサヒコムが廃止されて有料版に一本化されるとの見方も有力だが、朝日新聞社では「経営戦略についてはお答えしていません」と、コメントを避けている。
全国紙では、読売新聞と毎日新聞が、ブロック紙では中日新聞がそれぞれ12年春にも電子版の創刊に踏み切るとみられ、今後、無料で読める記事は大きく減少する可能性もある。