北朝鮮「権力継承」スムーズに進むか 韓国シンクタンク3つのシナリオ

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

「後見人」張成沢氏の序列は大きく上がらず

   だが、専門家からは「世襲までには、あと数年かかる」との見方も出ている。例えば、6か国協議の米国代表を務めたクリストファー・ヒル元東アジア・太平洋担当国務次官補は、英BBCに出演し、

「正恩氏は、現時点ではまだ後継の準備ができていないのではないか。軍は、正恩氏に注文を付けたいことが沢山ある。正日氏に気に入られて復権した、義理の弟の張成沢(チャン・ソンテク)氏が、当分は大きな役割を果たすことになるだろう。だが、現時点で誰が本当のリーダーシップを持つかは、はっきりしない。正恩氏が本当の後継者だと認識されるまでには、あと数年かかるのではないか」

と、軍とのつながりが弱い正恩氏を張氏が支えていく、集団指導体制になるとの見方を示した。

   なお、軍のナンバー2だった趙明禄(チョ・ミョンロク)氏が10年11月に死去した時の国家葬儀委員会の名簿では、張氏の序列は22位で、正恩氏は2位だった。12月19日に発表された名簿では、正恩氏の序列は232人中1位。後継者としての位置づけが確認される一方、張氏の序列は19位で、大きく序列が上がっている訳ではなく、張氏が現時点で正恩氏の「後見人」たり得るかは不透明。軍部の発言力が強まる可能性もある。

1 2
姉妹サイト