「ワーホリ」ポスターなぜ「居酒屋のトイレに多い」? ネットで議論沸騰

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   「なぜ居酒屋のトイレにはワーキング・ホリデーのポスターが張ってあることが多いのか?」――この疑問が今インターネット上でひそかに話題になっている。

   事の発端は、ウェブサービスなどを展開するpaperboy&co.(東京・渋谷区)創業者であり、ツイッターで約2万4000フォロワーを持つ家入一真さんのツイートだった。

「全ての居酒屋トイレにある」に「間違いない」

このポスターだ(家入一真(@hbkr)さん提供)
このポスターだ(家入一真(@hbkr)さん提供)

   ワーキング・ホリデー(ワーホリ)とは、協定を結んだ2国間が相手国・地域の青少年に対して文化や生活スタイルを理解する機会を提供するため、自国・地域で一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うために働くことを相互に認めるという制度だ。参加にはワーキング・ホリデー用のビザが必要となる。

   日本では、日本国籍で日本在住の18歳から30歳まで(一部の国は18歳から25歳まで)の人が対象で、2011年現在オーストラリア、韓国、イギリス、台湾など11の国・地域と協定を結んでいる。09年のビザ発給数(=定員)は一番人気のオーストラリアで8605人、ニュージーランドで1610人、イギリスで1083人だ。「一般社団法人 日本ワーキング・ホリデー協会」をはじめ、多くのNPO団体や企業が海外に渡る人をサポートしている。

   このワーキング・ホリデーをPRするポスターを最近、居酒屋のトイレでよく見かけるという。前出の家入さんが11年12月8日に「全ての居酒屋のトイレにはワーホリのポスターが貼ってある」とツイッターでつぶやくと、フォロワーから「これはガチ!」「間違いないす」などというリプライがなされた。この会話とは別に「どうでもいいけどワーホリの広告ってなぜ居酒屋のトイレにばかりあるのだろう」とつぶやいている人もいる。

   さらにQ&Aサイト「教えて!goo」でも、11年11月6日に「都内の居酒屋でトイレに入ると高い確率でワーホリや海外ボランティアのポスターを見ます。あれってなぜですか?若者が集まるからでしょうか?」という質問が投稿された。これに対しては「若者が多いからだと思います。居酒屋のバイト学生が関わっている等の理由で貼られるケースが多いのでは」という回答が寄せられた。

「居酒屋というよりトイレに張ることに意味がある」

   話題になっているポスターはワーホリをサポートしている組織の一つ、「特定非営利活動法人 国際イノベーションセンター 渋谷ワーホリプラザ」によるものだ。いったいなぜ、居酒屋のトイレという場所が選ばれているのか。同団体に話を聞いてみたところ、このポスターはいつ、どこに行けばいいのか、お金はいくらかかるかなど何も決まっていない、わからないけれど漠然と興味があるという人をターゲットとしている。

「これを見て問い合わせてきた人にワーキング・ホリデーについて詳しくお知らせするのが私たちの仕事です。トイレという1人になれる空間で一息ついた時に、ふと興味を持った人が問い合わせられるようにしています。居酒屋というよりはむしろトイレに張っていることに意味があるのです」

   都内では居酒屋、ラーメン店などの飲食店中心に6000~6500か所に張っていて、9割以上がトイレの中だそうだ。店舗に直接持ち込んで無料で張ってもらっており、バイトの学生が関わっているわけではないという。

姉妹サイト