「なかなか容認できないという空気が強い」
だが、原発周辺住民の帰還のめどはたたないままで、「収束」という言葉に対して違和感を示す質問が続出。
「被災地から見ると、その(原発そのものについては「収束」という)言葉であっても、なかなか容認できないという空気が強い」
との声については、野田首相は、ロードマップを決めた時の定義に従ったなどと説明。
「ステップ2が終わったから、政府の色々な手を抜いていく、福島の地から力をそぐということは全くない」
と釈明した。また、
「(圧力容器の)外に出た燃料がどの温度になっているか誰にも分からないのに、終息宣言または冷温停止宣言をするのは拙速なのでは」
との質問に対する野田首相の答弁は、
「圧力容器の外だけではなく、格納容器の色々な場所を計りながら出している結論だ。格納容器の全体が100度以下になっている。しかも安定的であるということを確認したことがステップ2(の完了)」
と、かみ合わないように見えるものだった。このため、記者からは
「質問に答えていない!」
と、再質問を求める声があがったが、司会者はこれを振り切る形で進行。会見後、フリー記者らを中心に、会見の進行のあり方について批判が相次いだ。