シャッター音を消すアプリの規制はできない
しかし、ネットで検索すれば音を消すアプリが多数販売されていて、1つ100円、あるいは無料というものもある。音を消すのは原則禁止なわけだが、使用目的が盗撮とは限らず、静かな場所で写真撮影をしたり、動物が驚かないように消したりする場合もある。
「お客様には様々なニーズがあり、音を消すアプリを使っていたとしても、罰則などを設けられないのが現状です」
とドコモ広報は話している。
フリーライターの福田和宏さんによれば、シャッター音のオン、オフができない仕様になっているのは日本独特の規制だという。携帯電話を使った盗撮事件はもともと起こっていたが、スマホの時代になったことで、さらに悪用が増えるのではないか、と警鐘を鳴らす。携帯電話は折りたたみ式がほとんど。写真を撮るときは、いったん蓋を開け、広げる必要がある。これに対しスマホの場合は、そうした操作が不要で不審な行動がわかりにくいからだ。
「音を消すアプリを禁止したとしても、スピーカーを切断するなど、音を消す抜け道はいくらでもある」
とし、防犯を進めるための抜本的な対策を考えなければならない、としている。