米大リーグ挑戦を表明した日本ハムのダルビッシュ有投手(25)を巡り、メジャー球団による争奪戦の行方が関心を集めている。移籍金が高騰しているとも報じられているが、実際のところは――。
ダルビッシュ投手のメジャー行きは、これまで何度も報じられた。しかし、その通りにならなかったり、本人が頑なに否定したりしていた。
スポーツ紙、「過去最大の争奪戦」と報道
ところが、公式ブログで2011年12月8日、いきなりファンに決断したことを報告した。日本球界を代表するスター選手だけに、コメント欄には、悲喜こもごもの声が相次いでいる。すでに3000件ほどにも達したほどだ。
ツイッターでも、そうした声が寄せられ、中には、詰問する向きもあった。ダルビッシュ投手は07年のテレビ局インタビューで、子どもたちを楽しませる選手も日本に必要だとして、メジャーに行くぐらいなら野球を辞めるという趣旨の発言をしたことがある。このことを問い質され、本人は、発言の事実を認めながらも、環境が変われば自分も変わるとツイートして理解を求めた。4日のファンフェスティバルでも決意表明しなかったのは、まだ決まっていなかったからだという。
一方、米球界では、屈指の右腕に期待の声が高まっていると日本のスポーツ紙が報じている。早くも9日からダルビッシュ投手の入札が始まったが、10球団近くが参加する過去最大の争奪戦になるというのだ。「ヤンキースが前向き」「レンジャーズが有力」などとされ、中には、投手不足もあって、06年にレッドソックスが松坂大輔投手(31)を獲得したときの移籍金と年俸の総額1億ドル余(日本円で当時約130億円)を上回る可能性があるとの指摘もあった。
ダルビッシュ投手側も、高額の条件を挙げているとされているが、どれほどの待遇で迎えられることになるのか。
日米球界に詳しいスポーツジャーナリストの菅谷齊さんは、その評価は松坂超えとの見方に否定的だ。