治療の内容についても公表を拒む
なお、吉田氏の病状をめぐっては、東電の松本純一原子力・立地本部長代理が12月2日朝の会見で、
「放射線の専門家の先生から、3月11日以降の原子力発電所の事故収束に従事した上での被ばく線量と、今回の病気の因果関係は考えにくいという見解をいただいた」
との見解を発表している。具体的には、放射線医学総合研究所(千葉市)の明石真言(あかし・まこと)理事が、吉田氏の病名、10年度の健康診断のデータ、過去分と3月11日以降の被ばく線量の提供を東電から受け、診断したという。ただし、明石氏が吉田氏に直接面会して診察した訳ではない。松本氏は、治療や入院の期間について、
「今の時点で何ヶ月かかるかは分かっていない」
と説明。治療の内容についても公表を拒んでいるため、東電の発表内容を客観的に検証できない状態が続き、今後も同様の憶測が流れる可能性もある。