ナベツネ氏、朝日・毎日新聞で吠える 「鶴の一声」批判に「どこ吹く風」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

魚住昭氏「『動揺や弱気』は感じられない」

   「本部長以上の人事やその他の重要事項」については、「読売新聞グループ本社代表取締役」の「事前の承認」が必要だとして、「彼(清武氏)にはないんですよ、そんな権限は」と「逆襲」している。

   渡辺氏といえば、2007年に表面化した自民と民主の大連立構想の「取り持ち役」として知られるなど「政界との距離」が近すぎるのではないか、という批判もかねてから受けている。

   こうした点を質問した朝日新聞に対しては、

「(読売新聞の社論を実行できる)内閣に知恵を授けて具現化するのは僕には正義だし、合理的なことだ」「朝日新聞の社論通りに実行する内閣なら倒さなければならない」

とはねつけた。見方によっては朝日が読売のトップに叱られているような形で、巨人問題にせよ、「政界との距離」問題にせよ、「批判」も「どこ吹く風」といった風情だ。

   こうしたインタビューの感想について、元共同通信記者のジャーナリスト、魚住昭氏にきいてみた。魚住氏は、「渡邉恒雄 メディアと権力」(2000年、講談社)などの著書があり、現在リレー連載中である「週刊現代」の「ジャーナリストの目」欄(12月3日号)でも巨人問題を取り上げた。

   魚住氏は、

「渡辺さんらしい話し方だ、と感じた。(渡辺氏の本を出した)約10年から、良くも悪くも変わっていない」として、「(清武氏の反乱会見を受け)動揺したり弱気になったりしているような様子は感じられない」

と評した。

   渡辺氏は朝日インタビューで、巨人については白石興二郎新オーナーに「任せようと思う」として、「野球に口を出すと、ろくなことにならん」と述べた。

   一方、日本の「財政再建」について、朝日や毎日、読売新聞を中心に共同提案をすべきだと両紙で訴えるなど、まだまだ「陣頭指揮」をとる姿勢をにじませる発言もしている。

1 2
姉妹サイト