2010年9月に経営破たんした消費者金融の武富士は、2011年12月1日に予定していた会社分割を12月31日まで延期する。具体的な実施日は今後決める。
武富士は11年10月末に更生計画の認可を得た。12月1日付で会社を新旧2社に分割し、スポンサーである韓国の消費者金融大手A&Pファイナンシャルが「新会社」を買収して武富士ブランドを引き継ぎ融資事業を再開し、「旧会社」が債権者への支払業務にあたる予定だった。
12月1日付の日本経済新聞電子版などの報道によると、延期は同社のスポンサーに決まった韓国の消費者金融大手のA&Pファイナンシャルが、韓国での貸し付けを巡り当局から行政処分を受ける可能性があるためとされる。
また、武富士に在籍していた1600人(11年3月末時点)の社員のうち、8割にあたる1300人が11月30日付で退職することがわかった。会社の先行きに不透明感が強いことから希望退職者が相次ぎ、想定していた人員削減の規模を上回ったようだ。