防災への備えとして購入していく人が多い
家電量販店「ケーズデンキ」などを展開するケーズホールディングスによれば、石油ストーブの販売台数は「10月で例年の4倍増。足もとで6割増しの状況」という。売れ筋は1万3000円~1万5000円の製品で、「節電というよりも、防災への備えとして購入していく人が多いようです」と話す。
「冬の節電」は東北・関東よりも関西以西で厳しいが、「電気を使わない石油ストーブの売れ行きは東日本が中心です」という。
石油ストーブが売れるなか、気になるのが灯油の小売価格だ。灯油の小売(店頭)価格は11月に入って4週連続で値上がりしている。10月31日に1缶(18リットル)1582円だったが、11月28日には1603円と、21円上昇した。
ただ、石油情報センターは「最近の価格上昇は、国際的な原油価格の上昇が原因です。原油は景気の見通しがよくなると上がりますが、今のところ欧州危機の状況が一進一退なので、少なくとも今シーズンに急激な価格上昇はないでしょう」と予測する。
「この冬は供給量が伸びることがわかっていましたから、元売りも前年に比べて十分な在庫をもっています」と、灯油が在庫切れになる心配はないようだ。