人員削減は1000人超、給与カットもあり得る
野村HDは、すでに7月に4億ドルのコスト削減策を発表。欧州を中心に300人程度の人員を削減した。これに8億ドルの削減策を追加して、総額12億ドルを削減する。
8億ドルのうちの7割は人件費になる見込みで、もう一段の削減となる。野村HDは具体的な人数を明らかにしていないが、前回発表の削減規模と加えると、欧州を中心に1000人超の規模になるとみられる。
野村HDの投資銀行業務やトレーディング業務などを行うホールセール(法人)部門の7~9月期決算は、税引き前損益で730億円の赤字となり、赤字幅は4~6月期より拡大していた。
人員削減は欧州の法人部門を中心に実施し、欧州の経営資源をアジアや米州に再配分する考えで、「いまの欧州の経済環境にあわせた事業規模にする」と説明する。
野村HDの全社員約3万5000人のうち、半数以上は日本にいる。人員削減は日本でも一部実施される見通しで、給与カットにも踏み込まざるを得ない状況だ。