道路標識や照明など安全面の整備も課題に
新東名高速道路は、東名の渋滞緩和と大地震の発生時に日本の物流を担う幹線道路の機能不全を避ける狙いがある。
東名を走る車両は1日平均約8万台。帰省ラッシュ時などは約10~13万台になる。新東名の開通で、それが折半されるので渋滞はかなり減る。加えて、新東名は東名に比べてドライバーの視界が広く、またカーブや勾配が緩くなることで車両の過度な速度低下が解消されると考えられ、それだけでも渋滞が改善される。走りやすくなることは間違いない。
とはいえ、まだ日本には制限速度が「時速140キロ」の道路はないのだから、その走行性や安全性を確認しなければなるまい。
140キロで走行しても判別できるような道路標識や案内標識が必要になるし、トンネル内の照明器具の輝度や、路面やドライバーの視界の状況などのすべてを見直して安全性を確かめる必要がある。
実現には問題山積で、わずか時速20キロ、40キロのアップもなかなか難しそうだ。