「今のアニメはコピーのコピーのコピー」「表現といえない」 押井守監督発言にネットで納得と逆ギレ

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   世界中で大ヒットしたアニメ映画「攻殻機動隊」などの監督、押井守さん(60)が現在のアニメ作品について「オタクの消費財と化し表現の体をなしていない」と批判した。

   ネットではこの発言に納得する人もいるのだが、自分達の好きなアニメを批判していると感じたアニメファンは「押井こそオワコン(終わったコンテンツ)」などと押井さんに対する盛大な批判を展開している。

ほとんどのアニメはオタクの消費財と化した

   押井さんは1983年に劇場アニメ映画「うる星やつら オンリー・ユー」で監督デビューした。「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊(GHOST IN THE SHELL) 」「イノセンス」など数多くの作品をリリースしていて「攻殻機動隊」については95年にアメリカでホームビデオ週間売上1位を記録する快挙を遂げた。「マトリックス」など海外の映画にも多大な影響を与えている。

   朝日新聞は2011年11月21日付けの電子版コラム「アニマゲ丼」で、押井さんの東京芸術大学大学院映像研究科での講演(11月12日開催)を紹介した。講演で押井さんは

「僕の見る限り現在のアニメのほとんどはオタクの消費財と化し、コピーのコピーのコピーで『表現』の体をなしていない」

と語ったという。つまり、制作者には新たな創造性や、作品を通じて訴える思想的なものが欠如し、過去にヒットした作品の焼き直しばかり。例えば「萌え」が流行すればそうした作品ばかりになっている。また、今のアニメはオタクと呼ばれるファン層に媚びたものが多く、こうしたことから「表現」が制作者から無くなった、という批判だ。

   確かに11年9月から始まった20本近い新作テレビアニメを見ると、さえない男性主人公の周りに美少女が群がる「ハーレムアニメ」が驚くほど多く、過去にヒットした「ハーレムアニメ」作品と共通する内容がかなり多い。

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