H1N1ウイルスにはラピアクタやイナビルが効く
一方、タミフルやリレンザに加えて、ラピアクタやイナビルなどの新しいタイプの治療薬が登場し、早期受診の段階での確実な治療で感染拡大を防げるようにもなってきた。
廣津院長によると、インフルエンザの型によっても薬の効き目が違うことがわかってきて、「たとえば、H1N1ウイルスにはラピアクタやイナビルが効きやすい。とくに小児には呼吸器障害が伴うことが多いので、その場合にはラピアクタが有効です」と話す。
また、「早期治療」の意識もだいぶ高まり、前出の調査ではインフルエンザと思われる症状が出てから「12時間以内に医療機関を受診する」と答えた母親は、前年度よりも約20ポイント増加した。
廣津院長は、「早期治療が感染を抑えることは間違いありません。一昨年の流行時では、97%が48時間以内に治療を開始しています。ふだんから、周囲に感染者が出たらすぐにマスクなどでウイルスを近づけないようにすることが大切です」とアドバイスする。