放送時間に占める韓国ドラマの割合が異常に高いとされる、いわゆる「韓流ごり押し」問題が、国会でも取り上げられた。自民党の片山さつき参院議員が2011年11月17日の参院総務委員会で問題視した。番組が一方的に輸入されるばかりで輸出が貧弱な点について議論されたが、有効な対策は打ち出されなかった。
片山氏は冒頭、
「韓流コンテンツの割合が非常に増えている」
と指摘した。
韓国人は日本制作番組を見ると不快感を覚える
片山氏によると、自民党の議員連盟でも、
「輸入ばっかりで輸出は全然ない。しかも韓国はいつまでたっても地上波を日本に開放しない。しかもその理由が、『韓国人が日本制作番組を見ると不快感を覚えるからだ』というもの。その状況で、我が国の地上波ではまったく制限がない」
といった疑問の声があがっているという。片山氏は、
「国が総務省や経産相は、(輸出を)後押ししているのか。民放連独自で何ができていて、何が足らないのか」
と、一方的に国外の番組が流入していることを問題視した。
参考人として呼ばれた日本民間放送連盟(民放連)の福田俊男専務理事によると、2011年9月時点で、民放の放送番組に占める外国製番組の割合は「1%弱から8%程度」。その上で、
「外国には、海外からの番組の制限をしているところが沢山ある。日本では、番組調達・制作能力が高いという面があるが、海外で規制をしているところは、政治的観点とあわせて調達能力が低いということがある」
と、現状の日本のテレビ業界では、海外と比べて制作できるコンテンツの量が多いため、特段「日本のテレビが外国の番組に浸食される」といった心配は必要ないとの見方を示した。