J-CASTニュースなどネットメディアでつくる日本インターネット報道協会(INAJ)が2011年11月16日、都内で設立3周年記念の講演会を開き、ITジャーナリストの佐々木俊尚さんが「メディアビジネスはどう構造変化するのか。そしてモジュール化するジャーナリズム」というテーマで講演した。
佐々木さんは、ウィキリークスなどを例に、印刷や取材・編集といった部門が一体になった従来の「垂直統合型」のモデルが、今後は「一次情報」「ユーチューブ」「発表資料」といった要素に分かれる「モジュール化」が進んだメディア空間になると説明。その一例として、官庁が提供しているデータを意味づけ、視覚化して報じる「データジャーナリズム」の可能性を指摘した。その上で、
「われわれの仕事は、新聞やテレビのまねっこをすることではない。プラットフォーム上のモジュールをどう組み合わせて、どういうメディア空間を作っていくかを考えていかなければならない」
と、今後のメディアの方向性を語った。
INAJでは、今後も講演会やシンポジウムを開くなどして、インターネットメディアによるニュースの質の向上を目指す。