平壌「完全アウェー戦」の「異常事態」 FIFAは何の注意もしないのか

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   サッカー日本代表が北朝鮮に0-1で敗れたW杯3次予選は、日本代表にとっては「アウェー中のアウェー」だった。代表チームは空港で足止めされた上、試合開始直前には、君が代が観客のブーイングでかき消される始末。国際大会としては異例の環境だ。

   テレビで観戦した日本の視聴者の中には、こんなことが許されるのか、FIFAは何か注意しないのかと疑問を持った人もいたようだ。

空港4時間足止めは報復措置?

   今回の試合では、日本代表チームが2011年11月14日午後に平壌に到着した直後の空港で、入国審査や税関での検査で4時間も足止めされ、公式練習の開始が3時間も遅れた。税関では、持ち込もうとしたバナナ、ガム、即席ラーメンなどが嗜好品だとして持ち込みを禁じられ、待っている間に3回も停電したという。これは、11年8月に北朝鮮代表チームが日本に入国した際、日本側が制裁措置の一環として荷物検査を厳格に行ったことへの報復措置だとみられている。

   翌11月15日の試合でも、異様な光景が繰り広げられた。金日成スタジアムは5万人の北朝鮮サポーターで埋め尽くされ、日本側サポーター150人は、限られたスペースに押し込められた。試合前の「君が代」演奏時には客席から大きなブーイングが起き、演奏はかき消された。日本側サポーターは横断幕などを持ち込めなかったにもかかわらず、北朝鮮サポーターは、太鼓や国旗を使って応援。金正日総書記をたたえる歌を合唱したり、観客席には「朝鮮勝て」という人文字まで浮かびあがった。

   メディアに対する規制も厳しく、日本側から約51人が取材申請を出したものの、入国が許可されたのは10人のみ。日本新聞協会は、この件について国際サッカー連盟(FIFA)などに強く抗議している。

姉妹サイト