「ふらんす亭」などの外食チェーン店を展開する井戸実社長(33)が、またネット上の発言で物議を醸している。それも、ステーキのチェーン店で食中毒が発生した後のことだった。会社側は、発言についても調査して報告するとしている。
井戸実社長のエムグラントフードサービスは、2006年9月に設立されたが、わずか5年のうちに百数十店舗を数えるほど急成長した。閉店した郊外の飲食店をそのまま利用するなどの手法で、コスト削減と低価格化を図っているのが特徴だ。
「ステーキけん」で4人が食中毒症状
食中毒が起きたのは、そのうち神奈川県相模原市にある「ステーキハンバーグ&サラダバーけん」鵜野森店だ。相模原市保健所によると、2011年10月23、24日に牛ステーキを食べた4人が下痢や腹痛を訴え、うち3人から腸管出血性大腸菌O-157が検出された。11月8日に食中毒発生を発表するとともに、この日から3日間の営業停止処分にした。保健所は、原因食材の断定はまだできていないとしているが、エムグラントフードサービスでは、カナダ産ハラミカットステーキの調理に原因がある可能性が高いとして、安全確認されるまで提供を自粛することをサイト上で明らかにした。
このニュースが流れると、ネット上では、井戸実社長が「問題発言」をしていると騒ぎになった。
ツイッターで、発表前日の7日に、生焼けとクレームを入れてきた女性客がいたと報告し、「スタッフは100%悪い事をして無い」、さらには「この手のクレーム客は来ないで頂きたい」とまで言い切ったのだ。また、3日ごろには、「アレルギー?知らねーよそんなもん。何食ってもビクともしない体を作れや!」ともつぶやいている。いずれもツイート後すぐに削除された。
保健所によると、食中毒の疑いで最初に店の立ち入り調査に入ったのが10月31日。とすると、井戸社長がこれらの発言をしたときには、すでに事態を知っていた可能性があることになる。