日本航空(JAL)は2011年11月8日、12年3月期第2四半期(11年4月~9月)の連結業績を発表した。売上高は5998億円、営業利益は1061億円だった。更生計画では、12年3月期(11年4月~12年3月)に757億円の営業利益を計上することを「必達目標」と位置づけており、早くもこれを達成した形だ。不採算路線からの撤退や機材の小型化といったコスト削減策が奏功した上、東日本大震災後、ビジネス客や日本から海外に向かう観光客の数が予想を上回るペースで戻りを見せ、業績を押し上げた。
これを受け、12年3月期の売上高予想を1兆1500億円、営業利益が1400億円、純利益が1200億円になる見通しだと発表した。
稲盛会長、LCCには消極姿勢貫く
大西賢社長は、業績の位置づけについて
「足元を見直した結果、ようやく年間の見通しを持てるようになった」
と述べた上で、再上場の時期については、
「内部統制など、事務的な準備を進めている。できるだけ早く上場していくのがよいと思っている。12年度中に上場を果たしたい」
これまでの「12年度中」を繰り返した。
また、稲盛和夫会長は、豪ジェットスターと三菱商事との合弁で格安航空(LCC)事業に参入したことについて、
「低料金でお客様を乗せるLCC事業は厳しいと思っていた。だが、LCCの勉強もしないといけない。ジェットスターからお誘いがあったので、主導権を持つのではなくて、勉強を兼ねて参入を決めた」
と、従来の消極姿勢を崩さなかった。